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丘のうえから

すくよかなるもの

平成29年10月16日

 医療型障害児入所施設、療養介護事業所である「すくよか」は、開所より10年が経過しました。しかし、未だに「すこやか」や「ふくよか」などと間違われることが多く、その都度訂正をお願いしています。

 「すくよか」の語源を探ってみると、南北朝時代に作成された歴史物語「増鏡」にまでさかのぼります。「~大和・河内・伊賀・伊勢などより兵ども参り集ふ中に、事の始めより頼み思されたりし楠兵衛正成と言ふ者あり。心猛くすくよかなるものにて~」とあり、ここから施設の名称が採用されました。

 「すくよか」の意味を調べると、すくすくと育つさま、丈夫であるさま、心がしっかりしているさま、律儀、無愛想とあります。楠正成の当時の様子を描写した言葉ですが、現在の「すくよか」にも相通じるものがあります。健全で向上心を持ち(育つ)、経営基盤を固め(丈夫)、安定した運営を行い(心がしっかりしている)、利用者の皆様、ご家族の皆様等に真摯に対応し(律儀)、時には寡黙に仕事に集中する(無愛想)。

 これからも、重度障がい児者のセーフティーネットとなるべく、精進していきたいと思っています。

すくよか