丘のうえから
七夕の夜に あなたの物語が、ほんとうのさいわい でありますように
おんどでは今年も、利用者皆様の色とりどりの願いがこもった短冊を、飾りました。
「〜が欲しい・どこどこへ行きたい」といったものから、「誰々に会いたい」「誰々が健康で元気でありますように」といった家族親族などへの思いが綴られていました。
夏風にサワサワゆらめく笹飾り、七夕・天の川、流れ星、織姫・彦星、夏浴衣、夕立にさえ人はロマンチックな物語を想像してきました。
同じく利用者様も職員も、「共に日々の生活の中で、その人なりの物語を綴っているんやなあ」と、ふと猛暑の中、涼しげにサワサワゆれる短冊と笹を見て感じました。
そんな、その人なりのナラティブ(物語・語り)を受け取る感性と夏夜のロマンチックな風情を思い起こさせてくれる児童書3点があります。
「おこだでませんように」 作 くすのき しげのり 絵 石井 聖岳(きよたか)
☆ 気づけば、怒ってばかりでないですか?
「あらいぐまのせんたくもの」作 大久保 雨咲(うさぎ)絵 相野谷 由起
☆ 「かなシミ」は、どうやってせんたくしますか?
「銀河鉄道の夜」 作 宮沢 賢治
☆ 銀河の祭りの夜 ほんとうのさいわい を考える少年たち
幻想銀河と賢治のピュアな思いを静夜にどうぞ
いずれも 登場人物それぞれのナラティブと言語外の環境や全体的な関係性のとらえ方を読者それぞれに考えさせる作品です。
七夕に限らず、おんど利用者の他の作品にも同じようにその人なりのナラティブが表現されていると感じます。一部ではありますが、おんどの利用者の作品を紹介させていただきます。
少し立ち止まり、その人のナラティブに思いをよせる。そういった時間も大切にしていきたいと思います。
地域生活総合支援センターおんど所長