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丘のうえから

すぎのき寮の現場からの報告

平成28年6月20日

 

 すぎのき寮の児童寮の様子をお伝えします。多くの方が自閉症と診断されており、精神疾患を抱えている方もいらっしゃいます。職員は、一人ひとりの障がい特性や個性に合わせた生活支援に取り組んでいます。スケジュールシステムを活用した支援も、その一例です。

 

 

1①【カードを受け取る】

   次の日課に移っていただくための合図となるもので、トランジッションカード

  といいます。

 

 

 

2②【所定のボックスに、トランジッションカードを入れ、スケジュールをチェックする】

 

 

 

 

 

3③【スケジュールカードを上から1枚手に取り、その写真に示された日課に移る】

 

 

 

 

 

 このように、さまざまなバリエーションの考えられる言葉かけではなく、誰が渡しても同じカードを合図とすることで、【支援の統一】が図られ、混乱を防げます。また、“自分で”スケジュールを確認し、次の日課に移っていただくことで、より【自立した】生活を営んでいただけるという仕組みです。あらかじめ予定をお伝えすることで、生活に見通しを持っていただくこともできます。この他にも、さまざまな【視覚的】な支援が、すぎのき寮では実施されています。いかに安全で安心な生活を提供し、その質を向上させていけるか。学び、考え、話し合い、利用者の方々に寄り添いながら、職員一同、支援に邁進する日々です。

すぎのき寮


いのりの塔祈念式典によせて

 

                                                            平成28年6月6日

 「いのりの塔」は、当事業団の利用者や職員でお亡くなりになられた方々を追悼するために、昭和49年に建立されたものです。毎年コロニーまつりの時期に、祈念式典を挙行し、この度、第43回を迎えました。金剛コロニーは再編整備が進み、旧施設の閉鎖と新施設の開所が交錯し、風景もずいぶん様変わりしました。この間、措置制度から利用契約制度に変わり、障害者総合支援法の施行、社会福祉法の改正等々、福祉を取り巻く環境も大きく変わりました。世の中の変化に応じて、自ら変化する必要性を感じつつ、変わらず持ち続けたい思いもあります。施設でお亡くなりになられた利用者の方の人生を想うとき、望む人生を歩めたのだろうかと、いつも考えさせられます。私たちの一瞬一瞬の振る舞いが、利用者の人生に大きく影響すること、このことは変わることはありません。お亡くなりになられた方々に、「よかった」と言っていただけるよう、より良い環境づくりに、これまで以上に邁進したいと決意しました。

                                                                  総務課

 


新たな取り組み

 

                                                           平成28年5月23日

 私たちは、グループホームの制度ができる以前から、入所施設を出て街で暮らす障がいのある方々を支援してきました。

 20年以上グループホームで暮らす方の高齢化を迎え、より快適な住環境を提供するために、ハウスメーカーと協働し、バリアフリー設備を整えたオーダーメイドのホームを、一括して借り上げる方式で整備することとしました。また、平成29年4月には金剛コロニーから地域生活へ移行される方が入居するホームを開設する予定です。

 相談支援事業では、平成28年4月から富田林市役所内に出張相談窓口を開設し、地域で暮らす障がいのある方の様々な相談にお応えしています。市と連携し、よりニーズに即した相談支援事業のあり方を検討していきます。

 居宅介護事業では、現在実施している障がいのある方へのサービスに加え、平成28年8月から介護保険法に基づく訪問介護事業等の実施を予定しています。

 新たなことに取り組むには、現在実施している事業が安定していることが大切です。サービスを利用される方々に安心していただけるよう、職員がそれぞれの役割をこれまで以上に果たし、一丸となって取り組んでまいります。

                                                 地域生活総合支援センター「ゆう」