丘のうえから
今年もよろしくお願いします。
令和6年1月9日
新年の挨拶から始めたいところなのですが、1月1日に能登半島で震度7の地震・津波が発生しました。そして翌日には羽田空港で海上保安庁機と飛行機が接触するという大事故が発生しました。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りし、また被災されました皆様ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
年末年始にわたって、ご利用者の生活を支えるべく勤務にあたっていただいた入所施設、グループホームの職員の皆様に感謝の気持ちを持ちながら、2024年も皆様にとってあかるく希望に溢れる1年となりますようにお祈り申し上げます。今年もよろしくお願いします。
最近あったホッコリするエピソードを紹介します。
先日、出張の時に電車に乗っていたら、10年前に支援させていただいたご利用者とそのご家族に偶然再会しました。Aさんとの出会いは、私が法人に入職して2年目の時でした。初めて就労支援や自閉スペクトラム症を学ぶきっかけになった出会いでした。指差しで「○○さん、○○さん」と声をかけてくれ、まっすぐな瞳のAさんは、何も変わっていませんでした。変わっていたのは、私の体型だけでした。
Aさんは職場までの道のりを一人で電車とバスを使って通勤することが、苦手でした。そこで、絵カードで作成した道案内のスケジュールを首からぶら下げ、めくっていくことで、職場に到着できるよう視覚支援をしました。「今でもその絵カードのスケジュールを首にかけてお守りのように出勤していますよ」とそのご家族から嬉しい一言をいただきました。「支援」という仕事は、業務量やその責任は決して軽いものではありません。常に自らの行動や言動を振り返り、自問自答しながら成長していく仕事であると思っています。だからこそ利用者の方の成長した姿を見たり感じた時の嬉しさ、達成感、やりがいはとても大きなものになると改めて感じました。
この10年前の支援がうまくいったきっかけに、入職してすぐ、とある先輩の言葉に私は影響を受けたからです。
「障がいを知らないでは、少し困ります。知っていただき、理解を目指していただきたい。」
「障がいを知っているでは、不十分です。理解する必要があります。」
「障がいを理解するでは、不十分です。誰にでも伝えることができることを目指していただきたい。」
この言葉が私の支援の哲学になっており、常に「自己研鑽の必要性」を感じています。持論ですが、勉強すればするほど、支援の質が高くなると感じています。
地域生活総合支援センターあいでは、今年度も約30人の未来の対人援助職の実習生が来ています。私も10年前の先輩のように、実習生に心に響く言葉を伝えることができているのか、自問自答しながら今日にいたっています。では支援現場にいってきます!
地域生活総合支援センターあい