丘のうえから
地域に根ざした事業所を!
平成27年11月2日
10月24日、当事業所の秋祭りを開催しました。当事業所は開所して7年目を迎え、秋祭りも今年で7回目となりました。規模は大きくないものの、地域の皆様にも参加いただきポスターを掲示するなど、地域に根ざした事業所の取り組みのひとつとして継続してきました。
当事業所は、生活介護事業、就労継続支援B型事業、共同生活援助事業、短期入所事業の4事業を運営しており、当日は各事業や家族会による模擬店、利用者によるカラオケや踊り、ご家族が参加されているマンドリンクラブによる演奏やボランティアグループによるコーラスなど、利用者、ご家族、地域の方々が参加し、楽しく一日を過し交流を図りました。
今後も秋祭りの開催を継続するとともに、秋祭り以外にも地域の方々との交流や地域貢献等、事業所の持つ機能を活かし幅を広げ、より一層地域に根ざした事業所となるよう努めていきたいと思います。
2025年問題
平成27年10月26日
特別養護老人ホームで生活する入居者のうち、知的障がい者が98%を占める。そんな老人福祉施設を当法人は運営しています。老人福祉の分野では「2025年問題」が取りざたされています。今年2015年「第一次ベビーブーム世代(団塊の世代)」が前期高齢者(65~74 歳)に達しました。そして、後期高齢(75歳)を迎えるのが2025年です。この時不足する介護人材は38万人と言われています。しかし、介護人材不足はすでに始まっている、と日々感じています。ハローワークの他、新聞折り込み・求人雑誌・ウェブ求人サイト等、有料の求人媒体を利用しても電話1本すらない。これが現在直面している現実です。
介護の仕事は、3K「きつい」「汚い(きたない)」「危険(きけん)」とか、さらに他産業の平均賃金と比べて「給料が低い」ことから4Kとも言われます。しかし一方で、介護の仕事の良さをアピールする際に、「ありがとう」と言ってもらえる仕事、ということが言われます。これも本当にその通りだと思います。汚れたおむつを交換した時や入浴でさっぱりした時に発せられる「ありがとう」で、仕事の労が報われる思いがするものです。翻って考えると、そう感じられる感性がこの仕事を選び、続けていくうえに求められるということなのではないか、と思っています。
入居者の生活は毎日続いています。その人らしい生活を続けてもらうため、日々の小さな変化に気を配り、介護の職業病と言われる腰痛とうまく折り合いをつけつつ、利用者中心の介護に今日も取り組んでいます。
「変わりゆくもの」
平成27年10月19日
金木犀の香る心地よい季節となりました。平成28年4月に3つの事業所の開所に向けて、また平成29年度の事業も見据え、ハード面の整備やソフト面の検討、利用者調整等々利用者や家族の顔を思い浮かべ、新しいものを立ち上げていく忙しさにやりがいを感じています。
大阪府立金剛コロニーを中心に運営してきた当法人が、金剛コロニー利用者の新たな生活の場と時代に応じた事業について検討し、「再編」に動き始めたのは平成13年でした。『入所施設利用者の地域生活への移行』と『高齢・重度の利用者の様態に応じた施設の整備』を進め、民間社会福祉法人として、利用者の生活を守り、将来的にも安定した支援を継続できるよう検討を続け様々な取り組みを行ってきました。
定員850人であった金剛コロニーは、現在では在籍者数272人となり、金剛コロニー以外にも府内14か所において日中支援や入所支援、グループホーム、短期入所、相談支援等の各種事業を展開し「再編整備」も最終段階を迎えています。
この間の福祉制度の大きな変動の中で、地域の様子も徐々に変わってきたように思います。障害福祉サービス事業所は確実に増加し、支援学校の下校時には放課後等デイサービスの車が並んでいます。NPO法人や株式会社もグループホームを運営するようになり、高齢者を支援してきた法人や医療法人も障がい分野の事業を始めるといったこともよく耳にします。事業立ち上げに伴う地元説明時の住民の反応も、不安の声や厳しいご意見はあるものの、障がいのある方を真っ向から否定する方よりも、共存するためにはどうすればよいのか考えてくださる方が増えているように思います。
障がいのある方にとって、利用できるサービスが増え選択肢が広がることは望ましいことです。
当法人も時代の波に淘汰されることがないよう、一人ひとりの利用者に満足いただけるサービスを常に追求し、地域に根差した事業所として成長していきたいと思います。