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丘のうえから

現在・過去・未来

平成27年8月31日

 私は昭和55年に事業団に採用され、当初、しいのき寮に配属されて35年が経過しました。当時、大阪府立金剛コロニーには8つの寮があり、5月にコロニーまつり、8月に盆踊り、10月には運動会があり、コロニーの3大行事と言われ利用者、職員、ご家族が一緒になって楽しく過したものです。利用者も若く、地元の事業所に就職している人たちもたくさん利用されていました。

 時を重ね、福祉の考え方が施設福祉から地域福祉へと変わりました。最大で850名の方が大阪府立金剛コロニーを利用されていましたが、大阪府立金剛コロニーではグループホームの制度が整備される以前より利用者の希望に沿って地域生活を支援してきました。この間、約350名がグループホーム等を利用し大阪府立金剛コロニーを後にされています。

 利用者、職員、関係者の汗と努力で地域生活が実現でき、職員が地域生活の継続を支えています。数字を並べるのは簡単ですが、そこに行きつくには幾多の苦労もあったことかと思います。色々な過程や先輩諸氏のおかげで私たちは今、利用者の支援に当たることができています。これからも利用者に利用したいと思ってもらえる施設を目指し、末永く未来に向かって発展していけるよう、若い世代にバトンをつないでいこうと思います。

 


採用活動

平成27年8月24日

 来年度に向けた求人活動が8月1日から解禁となり、新卒者の求人活動も開始できるようになりました。この業務は将来の事業団を担う大切な人材を採用する重要な業務で、私たちが何よりも力を入れる業務の一つです。求人活動で、多くの大学や専門学校を訪問し、私たちの法人についてアピールし、少しでも学生のみなさんに興味を持ってもらえるよう説明をして回ります。学校の担当者も真剣に法人の事業内容や採用体系等の話に耳を傾けてくれます。また、現在の学生の様子なども伺う事ができ、仕事に対する考え方などは、私の学生時代とは大きく変わっているんだと実感することがあります。

 募集案内を手にした学生さんは、私たちの法人に興味を持ってくれただろうか?興味を持ってくれたとしても応募をしてくれるのだろうか?などと、期待と不安が同居する気持ちで過ごす日々が間もなく終わります。たくさんの魅力的な学生が応募してくれ、将来の事業団を支えてくれる一人でも多くの方と春に再会できることを願っています。


在りし日の職員を思いながら

平成27年8月17日

 先月、当事業所の優秀な支援員を亡くしました。前日まで勤務していたのに…。当日朝の突然の電話はご家族からでした。取り急ぎ病院に駆け付けましたが、集中治療中のため会えず、その日の二回目の連絡が訃報となりました。お昼過ぎまでのあっという間の出来事でした。今は静かに心よりご冥福をお祈り致します。

 何よりも日頃支援されていた利用者の反応がとても大きかったことから彼の実直な仕事ぶりが窺えます。人は、居なくなってからの方が、その人の存在の大きさや価値がわかるものだと思います。人事異動や配置転換でも、後任者には、前任者の仕事観や在任中に注力したところが散見できます。我々も後世に立派な足跡を残すための努力を怠らないようにしなければと思います。それができるのは、現役だけなのですから。

 そのためにも、いつまでも立ち止まっているわけにはいきません。今は事業所として、新しい一歩を踏み出す時です。まずは、この原稿を投稿すると、彼が残してくれたものを大切にしつつ、あの日のままになっている支援室の歩行訓練担当の彼の写真をしまおうと思います。