丘のうえから
「初心忘るべからず」
令和4年4月18日
令和4年4月1日、当事業団に40人の新たな仲間が加わりました。
福祉業界の人材確保難が続く昨今にも関わらず嬉しい限りです。
入職から2週間ほどが過ぎ、
はじめて会う同僚、はじめての仕事、はじめての職場、はじめての一人暮らし・・・
特に新卒の方は、はじめて尽くしの毎日に悪戦苦闘(?)していることでしょう。
「利用者が喜んでくれる支援をしたい」
「早く戦力になって職場に貢献したい」
「多くの経験を積んで福祉専門職として自信をもって仕事がしたい」
「~したい」は一人ひとり違うのでしょうが、入職したときの思いを大切にしながら進んで行って欲しいと思います。
~初心忘るべからず~
一般的に、「物事に慣れると慢心してしまいがちだが、最初のころの志を忘れてはいけない」という意味で使われる言葉ですが、もともと世阿弥の『花鏡』の中で使われたこの言葉は、もっと深く繊細で「初めてのことに取り組む際の新鮮な気持ち、初々しい気持ち以上に、自分の未熟さを忘れるな、つたなかったときのことを忘れてはならない」という意味だそうです。つまり、「初心は一生続くのだ」そうです。
さて、私が入職した頃の「~したい」を恥ずかしながら申し上げますと、「社会的に弱い立場にある人たちの尊厳が守られる社会は、どんな人にとっても生きやすい社会のはず。そんな社会をつくっていきたい」でした。
長く勤めると慢心し、新職だった頃の志や未熟さを忘れがちになります。
新たな仲間の初心に触れ、心新たに初心を忘れず仲間とともに歩んでいきたいと思います。
法人事務局 事務局長
地域社会とともに
令和4年3月21日
2021年11月17日、支援センターおんどがある松原市にセブンパーク天美がグランドオープンしました。
こういった新しいお店や施設ができると、利用してみたくなるのが人の性。利用者の方が安心して利用できるのか考えてしまうのが支援員の性。というわけで、利用者の方との外出先として活用できるか、コロナが落ち着いたタイミングでリサーチへ行ってきました。
駐車場はエリアによってカラーリングがされており、自分の車をどこにとめたのかわかりやすく作られていました。店舗内でも同じようにエレベーターやエスカレーターもカラーリングされており、帰りは自分の車までスムーズにたどり着けます。また館内の案内にもカラーリングがされており、目的のカラーリングエリアまでの道筋がわかりやすくなっていました。
このようにわかりやすくすることを私たちの仕事では「構造化」と言い、知的な障がいや自閉スペクトラム症といった障がいのある方への情報の整理や理解をサポートできます。
2021年5月、障がい者の方への合理的配慮の提供を民間の事業者にも義務付ける、障がい者差別解消法の改正法が成立し、セブンパーク天美のような施設が今後も増えていくと思います。小さな配慮の積み重ねを社会全体に広げていき、障がいのある人もない人も互いにその人らしさを認め合いながらともに歩む社会にしていきたいですね。私たちも地域に根差した事業所となり、その一役を担っていきたいと思います。
地域生活総合支援センターおんど
まもなく修了式を迎えます
令和4年3月7日
大阪INA職業支援センターでは、知的障がいのある方の職業訓練を行っています。
昨年の4月に入校された第27期生23名の訓練生の皆さんは、この3月18日をもって訓練を修了されます。本来であれば、来賓やご家族の皆様をお招きして盛大に修了式を行うのですが、新型コロナウイルス感染予防のため、今年も3つの科目に分かれ、訓練生と職員だけで、こぢんまりとささやかに行うことになりました。
就職を目指してINAに入校された皆さんは、「挨拶や返事をすること」から始まり、「仕事に集中すること」「的確に報告や相談をすること」「任された仕事を責任持ってやりきること」と少しずつ取り組む内容のレベルを上げながら、一生懸命職業訓練に取り組んで来られました。この間、訓練生の皆さんと職員は本当に多くの時間を話し合いに費やしました。自分自身のこと、訓練のこと、社会のこと、人との関係のことなど、たくさん話し合うことで理解し、納得し、自分で決める経験を積みました。
これから先も、うれしいことや困ったことなど、いろいろな体験を重ねていくことになるでしょうが、特に困ったときには、INAで経験した相談すること、話し合うことの大切さを思い出し、未来へ歩んでいっていただきたいと思います。
みなさんの今後のご活躍をお祈りします。
大阪INA職業支援センター