丘のうえから
継承と新たな歩みを笑顔とともに
平成28年7月18日
「みんな仲良く」「刺しゅうがうまくなりたい」「バスツアーにいきたい」「嵐のコンサートに行きたい」初夏の風に、色とりどりの七夕飾りと皆さんの思いの詰まった短冊が、揺れていました。
平成28年4月、ワークくみのきは、就労系事業に加え、生活介護や共同生活援助などの事業を運営する、「多機能型事業所 地域生活総合支援センターワークくみのき」として、新しい土地へ移転し、再スタートしました。季節が変わるこの時期に、ようやく事業所の日常が見えてきたような気がします。事業所の周辺は姫蛍が生息しているとのこと、来年は「蛍を見る会」が企画されているかもしれません。
これまでワークくみのきで培ってきたものを継承しつつ、利用される方々一人ひとりにより添い、新たな歩みを進めていきます。
建物が新しいということは、それだけで何かうれしい気持ちになります。コミュニケーション豊かに、笑顔とうれしい気持ちがあふれる事業所を目指して、スタッフ一同頑張っていきたいと思います。
地域生活総合支援センターワークくみのき
INAの社会見学
平成28年7月4日
大阪INA職業支援センターでは、 6月24日に社会見学を行いました。この行事は、当センターの訓練生が、日ごろ職業訓練で学んでいる科目に関連した、工場やお店を見学する行事です。30人の訓練生が、パン・菓子製造科は「京都銘菓生八つ橋製造工場コース」「神戸老舗のパン屋コース」、園芸科は「京都の植物園コース」「神戸のハーブ園コース」の4つの班に分かれて訪問しました。
見学当日までに各班で何度も話し合いを持ち、「訪問の目的(どのようなことを学びに行くのか)」、「交通経路」、「班行動のルール」といったことを決めていきます。なかなか話し合いがうまくいかない班もありますが、少しずつ班としてまとまり、全行程が決まるころには、みなさんからワクワク感が感じられるようになります。
実際に見学へ行ってみると、訓練生のみなさんからは「仕事に対してすごく真剣で作業の速さがすごかった」、「花の管理作業ではすごく集中していてていねいだった」「あいさつをした時のお店の人の笑顔がとても素敵だった」、「プロの腕前はすごかった」といった感想が聞かれました。
私たちは、日々センターの中で職業訓練を積んでいますが、やはり本当の会社や仕事を目にすることや体験することはとても大切です。今回訓練生のみなさんが感じたこと、思ったことを大切に受け止め、一人ひとりが目指す職業人になれるよう、改めて明日からの職業訓練に一緒に取り組んでいきたいと思います。
大阪INA職業支援センター
(障がい者職業能力開発施設)
すぎのき寮の現場からの報告
平成28年6月20日
すぎのき寮の児童寮の様子をお伝えします。多くの方が自閉症と診断されており、精神疾患を抱えている方もいらっしゃいます。職員は、一人ひとりの障がい特性や個性に合わせた生活支援に取り組んでいます。スケジュールシステムを活用した支援も、その一例です。
次の日課に移っていただくための合図となるもので、トランジッションカード
といいます。
②【所定のボックスに、トランジッションカードを入れ、スケジュールをチェックする】
③【スケジュールカードを上から1枚手に取り、その写真に示された日課に移る】
このように、さまざまなバリエーションの考えられる言葉かけではなく、誰が渡しても同じカードを合図とすることで、【支援の統一】が図られ、混乱を防げます。また、“自分で”スケジュールを確認し、次の日課に移っていただくことで、より【自立した】生活を営んでいただけるという仕組みです。あらかじめ予定をお伝えすることで、生活に見通しを持っていただくこともできます。この他にも、さまざまな【視覚的】な支援が、すぎのき寮では実施されています。いかに安全で安心な生活を提供し、その質を向上させていけるか。学び、考え、話し合い、利用者の方々に寄り添いながら、職員一同、支援に邁進する日々です。
すぎのき寮