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丘のうえから

自立訓練(生活訓練)事業紹介 ~”生活力アップ”を目標に!~

平成30年11月19日

 明光ワークス 自立訓練(生活訓練)では主に、身だしなみ・体調管理・清掃・書類の記入等、身の回りのことを「自分で出来る力を付ける」ことを目標としています。安全配慮・社会マナー等は、作業体験や生活訓練の中からルールを学んでいただきます。また、日々のプログラムの中で、コミュニケーションの向上を図っています。1週間の始まりは、週間予定を提示します。具体的に何をするかを記入することで、見通しを持って準備をすることができます。利用者間のよい関係が生まれるように考慮し、状況に応じてグループワークのメンバーが変わります。

 作業体験では、集団行動、指先の訓練や整理整頓する力を養います。機械を使う作業は、「目と手の協応作業」でよい訓練となっています。マナー学習では、少人数で机を囲み、興味が湧くようロールプレイ等にパソコンを利用しています。買い物学習や土曜日通所では地域の社会資源を利用し、カラオケ・ボウリング等を通じ集団で遊ぶ楽しさを学びます。
 この事業は、2年間の利用期限があり支援学校や高等学校卒業後すぐの進路として利用される方が多いのが特徴です。日々のプログラムに、生活の中の多様な場面をたくさん設定し、繰り返しと積み重ねによって、自分で考え、行動できることが増えるよう組み立てています。
 2年後、利用者は各々”蓄えた生活力”を糧に、新たなステージへ進まれます。

   

        

明光ワークス


重度利用者の地域移行を目指して

平成30年11月5日

 平成30年1月8日掲載の当コラム「丘のうえから」では、新たに開棟した小学部児童を中心に構成した生活棟について紹介させていただきました。
 今回は、これから地域移行を目指す利用者への取り組みについてご紹介いたします。現在、すぎのき寮D棟には支援学校在籍者10名、既卒者4名の方が利用され、高等部3年生と既卒者の8名の方が新たな移行先についてご本人とご家族、子ども家庭センター、市町村、相談事業所などの関係機関と連携し、カンファレンスを重ねています。
 自閉症、強度行動障がい等の障がい特性のある子どもは、十分に時間をかけて移行先につなげていく必要があります。そのため昨年度まで、高等部3年生になってから始めていたカンファレンスも早期からの取り組みにシフトしました。本人やご家族の意向を踏まえたうえで、早い時期から施設見学を行い、体験利用へと繋げていく等、ご本人を取り巻く環境全体で可能性を模索し、地域移行に向けた取り組みを推し進めながら、すぎのき寮の利用者を理解していただくことから始めました。
 そんな中、これまで4回の体験利用を重ねていた女性利用者が、紆余曲折を経ながらも移行決定の通知を手にされました。「やった!!」という思いと同時に、桜の花が咲く頃、一人でも多くの方が新しい生活の場でスタートできるように取組んでいかねばと思いを新たにしています。

すぎのき寮


「人と出会いを大切にする」

平成30年10月22日

 福祉業界の人材確保について厳しい状況が続いている。当事業団もご多分に漏れず、人事担当者が頭を悩ませる毎日。
 各地で開催される人材確保セミナーのタイトルには、「クリエイティブ」「ブランディング」「プレゼンテーション」と横文字が並ぶ。福祉業界でこれまで意識されることの少なかった「発信力」を強化すること、世の中に「福祉の仕事」の魅力を広く知ってもらうこと、いずれもとても大事なことなのは否定する余地が無い。
 ここでふと立ち止まった。まだ見ぬ人たちにアプローチする前に、今目の前にいる人たちへの関わりはどうだろう。
 職員一人ひとりが、「福祉の仕事」の魅力を感じ続けることができる職場環境が整備できているのだろうか。ボランティアの人たちや、毎日顔を合わせる近所の人たちに「福祉の仕事」の魅力を感じてもらえる接し方をしているのだろうか。福祉業界に直接触れている人たちに「福祉の仕事」の魅力を感じさせることができなければ、接点の無い人たちにその魅力を伝えることなんてできるはずがない。
今目の前にいる人たちや、出会いを大切にし、その人たちが「福祉の仕事」に興味を持ち、就職し、仕事をやり続けることができるような関わりをこれからますます強めていきたいと思う。自然に向上していくスパイラルを生み出していきたい。
 見映えのするホームページ、SNSによる情報発信、etc. うーん、どれもやりたい。でも、実際に感じた人たちが生の声で伝えることが最もインパクトがあると思う。その効果的な伝え方、情報の拡散手段として今ドキのツールを使いこなす。やっぱりこれだね。

人事課